キャロル ★ Carol ☆

珈琲にミルクは入れない

けど砂糖は ほんの少しだけ欲しい

というあなたにお薦めの映画 “キャロル”

Carol

滞っていたブログを思わず更新したくなる秀作

映画を再生しはじめると、どこからか良い香りが…

と思ったら、デパートで試した香水の染みた紙 → 隣にあった眼鏡ケース→今かけてる眼鏡 へと香りが移ったようです(若干目が痛い)

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舞台は1950年代のニューヨーク.クリスマスを控えた高級デパートから物語は始まる

本作は映像としての美しさもさることながら、

リズミカルなピアノの旋律,空気を震わせて届く感情の波

目に見えない部分にも、尋常ではない魅力が溢れています

数年前に訪れたニューヨークの冷えた金属みたいな匂い

凍てつく空気が昨日のことのように思い出される

キャロル(写真右)に 将来は写真家になるの?と訊かれたテレーズは

その才能があるなら,と答えます.するとキャロルは

“才能があるかどうかは他人が教えてくれる.あなたは自分が正しいと思うことをやり続ければ良いだけよ”

時折、曇りガラス越しのような映像で、人物の心情を表す手法も良いですね

見終わると、良質なワインを飲んだ後のような昂揚感に包まれる本作は

クリスマス前の今、映画ファンのあなたに是非見ていただきたい逸品wine

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主人公は僕だった

偶然見かけた番組で紹介されてた 山口県のカフェ瀬戸内Jam's Garden & Farm
カフェも店主さんご夫妻も絵に描いたように爽やかで素敵でしたclub

メニューのいちじくトーストなるものもみるからに美味しそうだったので
kisaraもためしに作ってみました

レシピは

  1. 食パンにいちじくジャムを塗る
  2. 皮を剥いたいちじくを食べやすい大きさに切ってのせる
  3. アルミホイル(端をくしゃっと内側に折り曲げておくと出しやすい)に載せて
    トースターで焼く

これならkisaraでも簡単にできるね~cherry

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アイスクリームやヨーグルトを添えれば本格的なデザート風cafe

パンといえば,映画「主人公は僕だった」に

世にも洒落たパン屋が出てきます

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国税庁の会計監査員のハロルドはある日、

自分の人生が有名作家の現在執筆中の物語であると気づく

しかもその作家は基本、悲劇しか書かない

つまり主人公は最後必ず死ぬ、ということを知り…

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なんでやねん!

どうしたらええねん!


ハロルドは文学が専門の教授に相談します

すると

物語には2つの側面がある.

喜劇(comedy)と悲劇(tragedy)だ

君の人生を喜劇にもっていけば、死から免れられるかもしれない

といわれ

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とりあえず人生の喜劇と悲劇の数を数えてみる生真面目ちゃん

何度も訪ねてくるハロルドに辟易した教授はしまいに

まぁどうせ死ぬんやったら,好きに生きたらええがな

パンケーキ山ほど食べてもええし.

あんたの人生が最後ハッピー・エンドになるどうかはそのパンケーキの味にもよるわな

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そ,そうですね…

自分の人生が自分以外の誰かの手中にある

というテーマは様々な映画や小説で使われてきましたが

この作品は台詞の妙や俳優陣の卓抜した演技力もあいまって

ありきたりではない傑作に仕上がっています

この映画がどう終わるのかは,是非あなたの目で確かめてみてください

人生の脚本をどう書いていくのか

主人公にどんな台詞をしゃべらせて,どんなキャストと出会わせるか

色々考えさせられる映画でしたbud

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旅の続き ~東京 九段下~

9月に学会で東京の九段下へ行きました
遊び人のkisaraはいつものように街を散策.

近くにあった武道館にも行ってみました

Budokan

遠くからみると、イスラム建築のような趣を備えた

なんとも玄妙な佇まい.

門のあたりに吹いていた神秘的な風が印象的でした

誰かのライブをやっているようですが

建物を見ることが目的のkisaraはそのまま帰宅

あの金爆・鬼龍院さんの伝説のソロライブ“ひとりよがり”の会場を一目見たかったのであります.

人として生まれたからには、一度はひとりよがりを

何らかの形で見ておきたいものです

論文地獄の渦中にいたkisaraは地元の映画館からみましたが

全曲そのままライブCDとして発売できそうなレベルです

特に1曲目の“さよなら冬美”から“夜汽車”に至るまでの流れは必聴

(DVDも出てます)

さて、今日のBGMは映画「リトルプリンス 星の王子さまと私」の主題歌

Camilleの musicTurnaround

勉強漬けの女の子があるおじいさんと出会うことで

“成長して子どもになる”お話

 *クリエイターの制作インタビューでの言葉

未見の方は是非bar

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Paris to Love

絵,音楽,料理,映画

これは,と思うものは

たいていフランス産

特にフランス映画には,どの国にも真似できない

独特の世界観が織り込まれている

初めてアメリをみたときは本当にびっくりした

まず主人公がウェイトレスとフリーター。

映画がいくら進んでも,2人が差し向かいで会話することすらあまりない

脇を固めるのは

元恋人の働くカフェに通い詰める男,売れない小説家,昔駅員だったなごりで庭の葉に穴を空けてしまうおじいさん,出会う人は自分で選びたい引き籠りの絵描き

涙を煽る派手な演出はない

ただそこにあるのは,

愛すべき人々と,パリの街並み

そして,存在感を消して映画の為だけに存在している音楽

Yann Tiersenの紡ぎ出す旋律は,何度聴いても不思議と飽きない

探してみたらアメリのサウンドトラックの他にも,名曲がたくさん見つかりました

特に最初のMouvement introductif

イントロダクションというよりメイン料理並みの逸品

パリの人々の心に,平和と安らぎが戻ることを心より願います

I pray for all the people in Paris being hurt.

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小野寺の弟、小野寺の姉

藝と褻は似ている

前者はゲイジュツの“

後者はハレ(晴れ)と対照されることの多い“ケ(褻)

ケは日常生活、普段着などを意味します

芸術というと、どちらかといえば日常ではなく

ショウビジネスといった華やかなイメージですが

漢字は良く似ていて不思議 cat

詩人の吉野さんによれば

「藝」は農作業の技術、「褻」は農作業衣を意味するそうです

pen 吉野 弘全詩集,「藝」「褻」考 青土社,2014

技術には機械やソフトといったTechnologyの意味もありますが

日本で最初に「技術」という訳語が充てられた単語は“Art”だそう。

pen 山部恵造・山部美登里 「フランス百科全書と技術学」けやき出版,2009年

つまり技術は元々、芸術家の技術に代表されるような「特定の人間に固有の技術」だったのですが

特定の人だけでなく社会の多くの人々に技術知識を伝達できたら便利だな~ということで

特定の人間に固有の技術を,なんとか文書や機械の形にしてみよう、つまりTechnology化しようという動きが出てきたようです

時代が進むにつれてこうしたTechnology化はより行いやすくなっていきましたが、

こうした現代ではむしろ芸術家や農作業の技術、つまり人間の手から切り離されていない元祖技術、Artを大事にしないといけないかも。

こうした元祖技術はハレというよりケ(褻)に根差した技術といえるかもしれません

映画「小野寺の弟・小野寺の姉」を見たら,

本当の芸術は褻(ケ)の中にある

という気がしてきます

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小野寺進(左)は調香師。眼鏡屋の姉のより子とともに古い一軒家で慎ましく暮らしている。

炊き立てのお米、柔軟剤、絵の具

穏やかな暮らしの香りが漂う本作は

今年度のkisara賞(邦画部門)第一位bell

Humikiri

(今創設しました)

辛いことも多いけど

大事のない日々を過ごすことができる幸福

結末もそこに至るプロセスも

両方楽しめる、稀有な映画でした bud

Back

片桐はいりが好きなだけで借りてみたけど

上質な残り香の薫る、すばらしい映画でした

ちなみに褻(ケ)という漢字には

身近にいておろそかにする、という意味もあるそう

主人公の進はいつも近くにいるお姉さんに辛くあたることもあるけど

映画が進むにつれて少しずつ、

本当に大事なことに気づいていく

同時に、観ている側にもさりげなく

多くの気づきを与えてくれる

晴れと褻

幸せと悲しみ

それぞれが独立的に存在することはできない

辛いことがないと、幸せは存在できないようです

明日も頑張ろうcatbeer

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億男

人生に必要なもの

それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金。

チャップリンが映画「ライムライト」に遺した台詞

ここにはひとつの隠された真実がある。

それはチャップリンがこの台詞を書く前に

年間67万ドル、今でいうと約9億円というほんの少し

ではない契約金を手にしていたということ

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本書では様々な事情で大金持ちになった人々の“その後”が描かれる

これを通して 人類が長年問い続けてきた

人はお金で幸せになれるのか?

という疑問に、真っ向から真摯に答えようとする

かつてソクラテスは言いました

金持ちが、そのお金をどのように使うか分かるまで

その人間を褒めてはいけない

最近は電車の中でこの本を読んでます

というより、この本を読むために電車に乗ってます

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主人公の一男は肩代わりした弟の借金を返済するために

昼間は図書館、夜はパン工場で働いている

そんな昼も夜もない生活の中、宝くじが当選し、突如として3億円もの大金を手にする。

本書が他の小説と違うのは、大金を手に入れるまでの物語ではなく

大金を手に入れた後の顛末に注目していること

一男は手に入れた3億円で借金を返済し、借金のために失った家族を取り戻そうとするが、3億円は唯一の親友と思っていた大金持ちに持ち逃げされてしまう

その親友というのが

Tsukumonokane

九十九(つくも)君。

成績優秀だけど、猫背でいつもおどおどしている

しかし落語の高座に上がると、人が変わったように流暢な噺を展開し

観る者すべてを魅了する

一男は何をやっても九十九に勝てず、

クラスメートからいつもからかわれていた

その度に九十九は一男を呼び出し、真剣な表情で言う

い、一がないと、ひゃ、百にはならないんだ

僕はひとりではち、チケットも取れないし、道に迷って演芸場にもたどり着けない。

大阪なんかにはぜ、絶対行けないし、

部室にだってひとりじゃいられない。

ぼ、僕らふたり揃って初めて百パーセント。パーフェクトになるんだ。

***

お互いに心から信用しあっていたはずの一男と九十九。

九十九は起業したベンチャーが成功し、今や総資産は150億円超

なぜ一男の3億円を持って行く必要があったのか

3億円は戻ってくるの?

その3億円で失った家族を買い戻せるの?

一男は九十九の友人たちを一人ずつ訪ね歩きながら、

お金と幸せの在り処を探ろうとする

お金と幸せの答えを教えてあげよう

この本に登場する様々な金持ちはみな、

かつては九十九の下でともに働き、ベンチャー企業を大きくした仲間である

彼らは自らの人生、つまり「金持ちのその後」を語ることを通して

お金と幸せの答えのヒントをくれる

本書から導き出した、わたくしなりのお金と幸せの答えは

まずお金自体には、実体がないということ

つまりお金は、ドーナツの穴のようなもの

愛や信用といった気持ちを表現するためのプレゼントや、

自分が心から欲するものと交換されたとき

初めて実体を有するものとなる

九十九の友人の一人である百瀬がいうには

お金には2種類ある。それは

入ってくる金と、出ていく金や

そんなの、あたりまえじゃないですか

そう、あたりまえや。でもキミらみたいな貧乏人は、入ってくる金と、出ていく金をまるで別物やとおもっとる。

 

だから目的もなくただ貯金してたかと思ったら、ある日突然浪費してみたりする。

金というのは入ってくるんと、出ていくんとを組み合わせて初めて意味が出てくる

!(・Дノ)ノ 今まで意味もなく貯金してた…orz

お金はしかるべき目的のために正しく使えば

また戻ってきてくれるということですね

でも、一度失ったら取り戻せないものがある

それは信用

Billy Joelも歌の中で言ってます

Honesty is such a lonely word.

誠実 なんて悲しい言葉

Everyone is so untrue.

誰もがみんな不誠実

~中略~

I don't want some pretty face to tell me pretty lies.

綺麗な嘘を吐く可愛い顔なんて要らない

All I want is someone to believe.

僕はただ信じられる人が欲しい

   music "Honesty" Written by Billy Joel, Translated by Kisara

クレジットカードの“クレジット”は

信用

この本は、紙切れを皆が「価値あるもの」と信じて使うことで

お金というシステムが成り立っていることを教えてくれる

皆さんのお金と幸せの答えを教えてください

   pen 川村元気著「億男」マガジンハウス、2014

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あるがままに

鏡に映る自分のこと 好きですか?

嫌いですか?

いい悪いも裏表も なりたい自分が見つめてる

music 「あるがままに」 作詞・作曲  村山辰浩

すごい歌詞 こんなこと言われたら

悪いことなんて何もできない

(最初から何も企んでないけど)

カサリンチュは映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」を通して知りました

映画は益田ミリさんの原作本「すーちゃん」や「週末、森で」などに基づいてます

原作本の世界観を本質的に捉えた歌詞と

傷を元から癒す唄声 有機的な伴奏

癒される~cafe

肌が乾いたらワセリン

カサついた心には カサリンチュ

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愛するということ

人は何のために生きるのか

答えは割と簡単

人は、愛する技術を得るために日々を生きている

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社会心理学者エーリッヒ・フロムの「愛するということ The Art of Loving」という本を紹介していた番組を見ていて思いついたんだけど

The art of loving 直訳すると“愛する技術”

フロムさんいわく、人を愛するには技術が要るらしい

愛というものは、その人の成熟の度合いに関わりなく誰もが簡単に浸れるような感情ではない、ということである

~中略~

自分の人格全体を発達させ、それが生産的な方向に向くよう、全力をあげて努力しないかぎり、人を愛そうとしてもかならず失敗する

愛についての誤解 by フロム

  • 愛することは簡単だが、自分にふさわしい相手をみつけることはむずかしい
  • どうすれば愛される人間になれるか、が重要

つまり愛とは、誰を愛すべきか、という対象の問題ではない

さらに、愛される問題でもないということ

でも、どうやったら愛する技術を身につけられるのか

という問いに対する答えは、番組にも本の中にも見つけられなかったので

自分で考えてみた

不器用ながらも人は人を愛していく中で

少しずつ愛されるようになっていき、

愛する技術の方も向上していくのかな

たぶん、このレベルまで向上すればOK、という到達点はないんだと思う

でもだからこそ、ようし、今度会ったときはこんなサプライズをしたらもっと喜んでくれるかな、と色々工夫するのかも

なんにせよ、愛する機会がまだある、ということは

幸せなことですね

それではまたpresent

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続・最後から二番目の恋

つまらない

邪魔にならない

ちょうどいい

がキャッチコピーの男 長倉和平(中井貴一)

守らなくてOK

男らしく

たくましい

竹を割ったような女、吉野千明(小泉今日子)

が織り成す

癒し系&すっきり系の新感覚ドラマ

*Yael Naim Official Video

日本のドラマはあまり見ないのですが

このドラマは海外ドラマ並みにセンスが良い

鎌倉の街並みと挿入歌が不思議に調和していて

つい惹き込まれる

Flower

今ふと思ったのですが

つまらない、は別として

邪魔にならない・ちょうどいい男である和平さんは実は

良い男なのではないか

以前、人生は、だましだましという記事の中でご紹介した

作家、田辺聖子先生の良い男の条件

  • 突出した主義信条に固執しない
    → 押しつけがましくないので邪魔にならない

  • 汐どき、引き際を知っている
    →ちょうど良さを分かっている

あ、渡辺淳一氏の“女らしさの定義”からすれば

千明さんも女らしい女性

であるといえますね

Photo

来週も楽しみclub

※写真は近所の公園で撮影

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音楽と箱

突然街中で声をかけた毒グモが

ニッコリ笑い誘うもんだから付いてった

僕が店に行けば君は喜んだ

もっとも今思いや陳腐な罠だったなぁ

モテナイ男ニ罠張ッテ

指一本モ触レナイデ

高イオムライスヲ喰ワサレタ

 毒グモ女(萌え燃え編) 作詞作曲・鬼龍院 翔

メイド喫茶の可愛い営業に引っかかって

店に通い詰めるうちに恋心も募っていったけれど

打ち明けたらあっさり受け流されましたっていう歌

どうしてゴールデンボンバーの曲には片想いや失恋の歌が多いのか?

情熱大陸の鬼龍院 翔特集でたしかこういう質問があったと思うけど、これには若干違和感を感じた。

なぜって金爆の曲の中には

恋愛の唄ですらないものも結構あるから

単純に両想い・片想いの二軸では計れないような。

何世代か後の小学生がこの曲を聴いて

あ、メイド喫茶ってこの頃もうあったんやな~

とかいうんだろうな

金爆のファンは高校生ぐらいの人が多いのかと思ってたけど、握手会では大人の女性がたくさんいて

ちょっと嬉しかった(男性もけっこういました)

知り合いになった女性に金爆のどういうところが好きなんですかと聞いてみたら

新しさかな

とひとこと答えてくれた

たしかに最近の曲は過去の作品を踏襲してるというか

メロディー展開もすぐ読めてしまうようなものが多い

同じ女性に、実は私、パフォーマンスの中にはどうしても好きになれないものがあるんですよね

危険なパフォーマンスは正直、そこまでやる必要あるのかなと思います

鬼龍院さん以外はあまり興味ないんですけど、人が苦しんでるところ見るの苦手なので…

と打ち明けてみたら

あ~たしかに。そこまでやる必要ないな、というものもあるね

***

それこそ何千とあるバンドの中から認知されるためには
ハードなパフォーマンスが有効だったかもしれないけど

今はそういう段階ではなくて

奇抜な箱の中に隠されている

音楽のそのままの実力が評価されているわけだから

パフォーマンスであまり無理しすぎないようにして欲しい

金爆の曲は目を瞑って聴いても、非の打ちどころがない

真の意味での音楽なのだから

(最近こういうのあんまりないのよね~)

音楽を構成する要素、たとえば伴奏やメロディーなどが

何の違和感もなく共存している

音楽以外のものはあくまで容れ物だと、キリショー本人も言っていることだし

鬼龍院さん自身とメンバーの健康と

真の意味でのファンを大事にしながら

末永く活躍していって欲しいshine

ショパンの幻想即興曲を彷彿させるピアノソロは必聴

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