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2015年5月

億男

人生に必要なもの

それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金。

チャップリンが映画「ライムライト」に遺した台詞

ここにはひとつの隠された真実がある。

それはチャップリンがこの台詞を書く前に

年間67万ドル、今でいうと約9億円というほんの少し

ではない契約金を手にしていたということ

 Photo_2

本書では様々な事情で大金持ちになった人々の“その後”が描かれる

これを通して 人類が長年問い続けてきた

人はお金で幸せになれるのか?

という疑問に、真っ向から真摯に答えようとする

かつてソクラテスは言いました

金持ちが、そのお金をどのように使うか分かるまで

その人間を褒めてはいけない

最近は電車の中でこの本を読んでます

というより、この本を読むために電車に乗ってます

Index_2

主人公の一男は肩代わりした弟の借金を返済するために

昼間は図書館、夜はパン工場で働いている

そんな昼も夜もない生活の中、宝くじが当選し、突如として3億円もの大金を手にする。

本書が他の小説と違うのは、大金を手に入れるまでの物語ではなく

大金を手に入れた後の顛末に注目していること

一男は手に入れた3億円で借金を返済し、借金のために失った家族を取り戻そうとするが、3億円は唯一の親友と思っていた大金持ちに持ち逃げされてしまう

その親友というのが

Tsukumonokane

九十九(つくも)君。

成績優秀だけど、猫背でいつもおどおどしている

しかし落語の高座に上がると、人が変わったように流暢な噺を展開し

観る者すべてを魅了する

一男は何をやっても九十九に勝てず、

クラスメートからいつもからかわれていた

その度に九十九は一男を呼び出し、真剣な表情で言う

い、一がないと、ひゃ、百にはならないんだ

僕はひとりではち、チケットも取れないし、道に迷って演芸場にもたどり着けない。

大阪なんかにはぜ、絶対行けないし、

部室にだってひとりじゃいられない。

ぼ、僕らふたり揃って初めて百パーセント。パーフェクトになるんだ。

***

お互いに心から信用しあっていたはずの一男と九十九。

九十九は起業したベンチャーが成功し、今や総資産は150億円超

なぜ一男の3億円を持って行く必要があったのか

3億円は戻ってくるの?

その3億円で失った家族を買い戻せるの?

一男は九十九の友人たちを一人ずつ訪ね歩きながら、

お金と幸せの在り処を探ろうとする

お金と幸せの答えを教えてあげよう

この本に登場する様々な金持ちはみな、

かつては九十九の下でともに働き、ベンチャー企業を大きくした仲間である

彼らは自らの人生、つまり「金持ちのその後」を語ることを通して

お金と幸せの答えのヒントをくれる

本書から導き出した、わたくしなりのお金と幸せの答えは

まずお金自体には、実体がないということ

つまりお金は、ドーナツの穴のようなもの

愛や信用といった気持ちを表現するためのプレゼントや、

自分が心から欲するものと交換されたとき

初めて実体を有するものとなる

九十九の友人の一人である百瀬がいうには

お金には2種類ある。それは

入ってくる金と、出ていく金や

そんなの、あたりまえじゃないですか

そう、あたりまえや。でもキミらみたいな貧乏人は、入ってくる金と、出ていく金をまるで別物やとおもっとる。

 

だから目的もなくただ貯金してたかと思ったら、ある日突然浪費してみたりする。

金というのは入ってくるんと、出ていくんとを組み合わせて初めて意味が出てくる

!(・Дノ)ノ 今まで意味もなく貯金してた…orz

お金はしかるべき目的のために正しく使えば

また戻ってきてくれるということですね

でも、一度失ったら取り戻せないものがある

それは信用

Billy Joelも歌の中で言ってます

Honesty is such a lonely word.

誠実 なんて悲しい言葉

Everyone is so untrue.

誰もがみんな不誠実

~中略~

I don't want some pretty face to tell me pretty lies.

綺麗な嘘を吐く可愛い顔なんて要らない

All I want is someone to believe.

僕はただ信じられる人が欲しい

   music "Honesty" Written by Billy Joel, Translated by Kisara

クレジットカードの“クレジット”は

信用

この本は、紙切れを皆が「価値あるもの」と信じて使うことで

お金というシステムが成り立っていることを教えてくれる

皆さんのお金と幸せの答えを教えてください

   pen 川村元気著「億男」マガジンハウス、2014

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